事業内容

ご挨拶

 2024年1月1日の能登半島地震から半年後の7月1日に石川こころのケアセンターのアウトリーチ事業がスタートしました。地震から半年過ぎた、いわゆる“復興期”に入った時期ですが、復興とは名ばかりの地域もあり、多くの被災者が震災の痛みから抜け出せず、日々の苦悩に耐え、将来の不安を抱えていた時期かと思います。当センターは、被災者の心のつらさに寄り添い、支えとなることを願って活動を開始しました。その活動は、被災者に対する相談と助言およびメンタルヘルス啓発と予防のための出前講座やサロン活動、支援者のスキルアップのための勉強会や支援者自身の悩み相談、支援団体に同行しての被災者訪問など多岐に渡ります。

設立時は、諸事情から能登で活動拠点を持つことが困難だったこともあり、金沢に拠点を置きました。被災地域からの依頼に応じて現地に赴き活動を開始しましたが、被災者のニーズに十分答えきれないのではないか懸念されました。同年9月21日の能登豪雨は被災者にとって復興の希望を打ち砕き、「心が折れた」との嘆きも聞かれました。この二重災害により現地に拠点を移す必要性を痛感し、機会を得て、2025年2月25日に輪島市内に「石川こころのケアセンター奥能登」として再出発しました。アウトリーチ活動をスムーズにし、月に20名超える被災者が、相談のためセンターに直接来所されるようになりました。問題は来所される方は近隣の輪島住民がほとんどで、穴水町、能登町、珠洲市の方々が気軽に相談に行こうと思うには物理的にも心理的にも距離があるのかも知れません。当センターの発足時から、地域支援団体と連携し、遠距離の方の場合はスタッフを派遣し対応させていただいています。さらにこの連携の強化が必要と考えています。

能登の方たちの強みは、お互いの絆です。復興の一番の力だと思います。しかし、地震から1年9か月が過ぎ、どうしても生活再建には個々の開きが生じます。中には、孤立感を深め、周囲への相談が憚れ、苦しんでおられる方がおられるかと思います。ぜひ私たちのセンターに相談していただきたいと思います。そのための敷居をこれまで以上に低くするよう努めます。 正直、私たちも試行錯誤の連続です。住民、支援者、過去のあらゆる災害体験者の方々からのご助言、ご指導、激励、苦情、叱責、何でもお寄せください。より被災者のニーズに沿ったセンターとなるべく糧としたいと思います。

2025年9月30日
石川こころのケアセンター 医師 東間 正人

石川こころのケアセンターの新体制

実施主体:石川県

事業主体:
石川県神経科精神科医会
(日本精神科病院協会石川県支部)
     
活動拠点:
〒928-0022
石川県輪島市宅田町48-1
 
開所時間:
月~金曜日 10時~16時
(祝日・年末年始を除く)

連絡先:
電話:0768-23-3858 
FAX:0768-23-3726

事業内容:
被災者への訪問相談・来所相談
被災地での相談会の開催
仮設住宅や集会所等での講話活動
支援者に対する相談せん、技術的助言
サロンや交流会、イベントの開催 等

事業開始日:令和6年7月1日

センターの様子

石川こころのケアセンター入口

交流スペース

面談室

サロン「こころのかふぇ」

サロン「こころのかふぇ」

こころのケアセンターのご案内

地域での活動の様子

小学校でのこころの授業
「こころのSOS」(珠洲市)

のと四ツ葉の会合同研修会
(能登町)

社会福祉協議会での研修会
(輪島市)

少年警察ボランティア研修会
(石川県警本部)

認知症についての出前講座
(輪島市)

仮設住宅集会所でのサロン
「こころのかふぇ」(輪島市)

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